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  • 徳永仁・高村徳人
  • 九州保険福祉大学薬学部
  • 2012.07.03

    【Report】東京薬科大学情報教育センター設立シンポ

    ●センター長に就任した土橋朗氏

    学部教育や生涯教育を通じて情報リテラシーを深める

     6月9日に東京薬科大学情報教育研究センターの開設記念シンポジウムが都内で開催されました。
     同センター長に就任した土橋朗教授は,モノと情報がつながることで機能する特性を持つ医薬品を扱う薬剤師に必要な「情報リテラシー」を,学生への教育や現場薬剤師の生涯教育などを通じて深めていくという同センターの設立意義を紹介しました。

    情報薬で疾病を予防する

     記念講演を行った札幌医科大学大学院の辰巳治之教授は,市民の日常の健康状態をICT(情報通信技術)を利用して観察し,適時適切な情報提供を行うことで疾病の発症を防ぐ「情報薬」という概念を紹介しました。
     「情報薬」とは,情報の提供により市民の行動変容を起こすことで疾病のリスクを軽減したり,発症初期段階で検知し適切な受療を促すようなイメージで,飛来するミサイルを着弾する前に撃ち落とす「戦略的防衛構想」をまねて「戦略的防衛医療構想」と辰巳氏が呼ぶ構想のひとつ。

    病識のない人に行動を促す

     辰巳氏は,体重計や血圧計など健康状態を把握する機器のデータをICTを利用して集め,健康状態の変化を捕捉し適切な対応を求める「逆ナースコール」などユニークな提案を紹介し,病気になってから対応する現状の医療から,病気になる前に食い止める医療への転換を提唱しました。

    情報をのむ究極の代替医療

     現状では,各種の測定機器から情報を送るための規格が標準化されていないことや,個人情報を集める仕組みづくりなど課題も山積していますが,「薬の代わりに“情報をのむ”という究極の代替医療」(辰巳氏)の実現が,医療崩壊を防衛する手段として重要であることを強調しました。

    ●札幌医大・辰巳治之氏

    疑義照会を追いかけてほしい

     同じくシンポで講演したファルメディコ株式会社の狭間研至氏は,医師からみた現場薬剤師への期待を語りました。
     狭間氏は,薬剤師が患者の薬物治療に対する責任を意識するよう求めるなかで,疑義照会を行った患者に対するフォローの重要性を指摘しました。疑義照会で処方が変更にならなかった患者に対しても,問題が起きていないかフォローするよう求め,「“このままでは患者が穴に落ちる”と思ったから疑義照会したはず。であれば,穴に落ちていないか自分で確認してほしい。いつ穴に落ちる可能性があるか予めわかる医療職は薬剤師だけ」と述べ,投薬後の適切なフォローを求めました。

    在宅訪問1回500点は「大阪人的には高い」

     狭間氏はまた,このような投薬後のフォローアップが,今後の地域医療のなかで中心となる在宅医療の現場で重要になることを指摘しました。
     しかし,薬を届けることが主になっている現状の在宅訪問に対しては,「1回500点は大阪人的には高い」と指摘。薬剤師が患者宅に訪問するメリットをさらに打ち出すよう求めました。具体的には薬剤の効果や副作用が現れているかどうかを「見守る」ことや,医師が処方時に感じる疑問に薬剤師の視点で答えることなどを挙げ,そのためには患者に起きている問題を解決する「謎解き力」が求められると述べました。

    ●ファルメディコ・狭間研至氏

    薬物治療の共同管理をゼロベースで構築

     さらに狭間氏は,薬剤師が薬物治療中の患者に対し,効果や副作用の確認をし情報提供することで,医師が診察・処方する前の「予診」的な役割を果たすというスタイルの「共同薬物治療管理」のあり方を提案。米国のCDTMにとらわれない,日本ならではの共同管理のあり方をゼロベースで考えていってはどうか,と述べました。(MK)

    【8月3日追加】同シンポの内容がネット配信開始されました

     東京薬科大学情報教育研究センターでは,このシンポジウムのもようをインターネットを通じて配信開始しました。
     期間は8月1日から9月31日までの限定ですが,辰巳氏,狭間氏のご講演全編が視聴できます。ご興味のある方は下記リンクからどうぞ。(MK)

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