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  • 徳永仁・高村徳人
  • 九州保険福祉大学薬学部
  • 2012.10.27

    【Report】薬剤師を育てる薬学のあり方を議論――日本医療薬学会公開シンポ

     薬学教育をテーマにした日本医療薬学会の公開シンポジウムが10月14日,昭和大学の上條講堂で開催されました。
     冒頭挨拶した昭和大学薬学部教授・山元俊憲氏はシンポ開催の趣旨について,6年制薬学のアドバンストプログラムで何を教えるか,現在見直し中のモデルコアカリキュラムへの反映なども意識していることを紹介しました。

    薬剤師にセカンドオピニオンの期待

     全国薬害被害者団体連絡協議会代表世話人の花井十伍氏は,患者の立場から薬剤師への期待を述べました。
     花井氏は,薬剤師に薬物治療でのセカンドオピニオン的役割や,患者の訴えを聞き医師にアドバイスする役目を期待したほか,「添付文書を読まない医師もいるという」ことから,医師への適切な医薬品情報の提供も求めました。

    ●花井十伍氏

    まず臨床薬剤師を育てる薬学教育に

     聖マリアンナ医科大学病院薬剤部長の増原慶壮氏は,病院の現場で求められる薬剤師の能力について講演しました。

    ●増原慶壮氏


     増原氏は,薬剤師がファーマシューティカルケアを実践するうえで必要なのは薬物治療の知識だけでなく,薬学をベースとしたコミュニケーション力,患者の問題を見つけ解決し患者にフィードバックする力,自己学習力と指摘しました。
     また増原氏は,薬学教育のあり方についてノーベル医学・生理学賞受賞の山中伸哉氏を引き合いに「まず臨床薬剤師を育て,世の中にどんな研究が必要か考えてから研究に進むという考えもある」と指摘。さらに「よき研究者を育てることがよき薬剤師を育てる」は誤った“呪文”と指摘しました。

    地域薬局で進めるチーム医療を紹介

     フローラ薬局の篠原久仁子氏は,地域薬局の薬剤師として,チーム医療のなかで取り組むファーマシューティカルケアの実践例を紹介しました。

    ●篠原久仁子氏


     篠原氏は,水戸市の基幹病院と診療所・薬局による,インスリン導入患者への連携パス作成の取り組みや,経口血糖降下薬服用患者に対し,薬局でSMBG(血糖自己測定)を実施したところ,非実施患者よりHbA1cを有意に下げるという研究成果を紹介。地域の医療機関・薬局の共同研究により,エビデンス作りから医薬品の適正使用の実践まで,薬局薬剤師も幅広く取り組めることを示しました。
     また篠原氏は,現在研究を進めている共同薬物治療管理(CDTM)への取り組みとして,禁煙治療をOTC薬で行うか医師が行うかをトリアージすることも含めたプロトコルを作成したことを明らかにしました。医療薬による禁煙患者の管理では,副作用発現時の減量の判断を薬剤師が行うことなどがプロトコルに盛り込まれていることも紹介しました。

    薬剤師は費用対効果に優れた処方の提案を

     医薬品医療機器総合機構審査マネジメント部長の吉田易範氏は,厚生労働省保険局薬剤管理官として2012年診療・調剤報酬改定に携わった経験を踏まえ,今後の薬剤師の目指す方向性について意見を述べました。

    ●吉田易範氏


     吉田氏は,今後の薬剤師の方向性として,薬剤師による処方提案が求められると指摘。チーム医療の通知にある「プロトコルの作成」もその一環であることを示しました。
     さらに,保険者からの期待としては,薬物治療の質の向上だけでなく医療費の適正化を含めた処方提案,プロトコル作成が薬剤師に求められていることを挙げ,「費用対効果に優れた処方提案を含めがんばってもらえれば,医療のなかで薬剤師がますます重要になる」との見方を示しました。(MK)

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